第１６話 地震だ
寝入り端、地面の底からの地鳴りで急いで起きた。
わずかな縦揺れの後に、家中がガタガタと喚いた。
この程度なら震度３程度だと勝手な予測を出して眠ってしまった。
翌朝のスマホには予想通りの震度３と出ていた。震源地はいつもの所だ。
以前大きな揺れが来てからは、背中にムズムズとくる小さい縦揺れでもドキドキしたが、時が経つとこの程度の揺れなら心配ないと、テレビに出る地震速報で各地の震度の表示と自分が決めた震度を見比べる余裕が出て来た。
ある夜「ガオー」ものすごい音がした。と当時に激しい縦揺れが来た。
これは大地震かと飛び起きたが、恐れた横揺れは全く来ない。
スマホを見たが地震速報はない。あまりの揺れで通信の障害が出たのか、と心配になった。テレビにも地震の地の字もない。
夢でも見たのかもしれない。
翌日は「ゴオー」とあった。激しい縦揺れだ。夢ではない。
震源地は近いぞ。カーチャンが隣で寝ている。