第36話 猫の呪い『藁人形』


 「記者さんなら藁人形の呪いから逃げる方法をご存知ではないでしょうか。教えてください。」

 「呪う人は死ぬほどの苦しみを与えた人を呪い殺しますが、山神山の呪いですでに4人が死んでいます。あなた方は直接呪った人を苦しめていないので死ぬほどの呪いではないでしょう。ただ呪いの途中に見られると呪いの効力をなくすので、それであなた方に呪いを掛けたと思います。君達全員になんらかの不幸が来ているのです。呪いは悪霊が実行役です。

 『呪い返し』という方法がありますが、非常に危険です。簡単な方法をお教えします。

1)     家の玄関入り口に塩を盛ってください。

2)     家の中を清潔にして、整理整頓してください。

3)     観葉植物を置いてください。

この三つは悪霊が家に入るのを防ぎます。

次に日常生活ですが、

1)     持ち物の中に五寸釘を常に携帯

2)     神社や寺院などで護符を購入して持ち歩く

3)     神社に近いたり、道端お地蔵さんに頭を下げない

4)     薄暗い場所で立ち止まらないで、日光をよく浴びる

半年間は守ってください。それでも何か異常が気になった時は、神社の神主さんなどに事情を話して救いを求めてください。」

 

 その時、C君から電話だ。

 「下山中に滑落したようで足を痛めて動けなくなってしまった。誰か助けに来てくれないか。」

 「まだA君と病院に居るんだ。キャンプ場に連絡して助けにいってもらうから。僕はすぐに行くよ。記者さんは途中の駅まで送るから。」

「場所はどの辺りかわかるか。」

「この間、山神山の光を見たあたりだよ。」

「無理しないでそこから動かないで、出血はしていないだろうね。」

 「傷はないようだけど動くとかなり痛いんだ。」

「わかった、携帯の電源は残っているか。近くに行ったら電話するよ。キャンプ場からは2時間かかるようだな。」

 

 「C君が山で怪我して動けないとの連絡です。これから消防署と警察に連絡して救助をお願いして、僕も助けに行きます。」

 「それは大変ですね。私がお手伝いしては足手まといになるでしょうから、ここに居ます。

 もしかして呪われたかもしれないので、安全のために私のお守りをお持ちください。」

 

そこは10日まえの深夜に不思議な音を聞いた場所だ。

「おーいC君どこだ。助けに来たぞ、聞こえていたら電話をしてくれ。」

 と叫んだ。

 

携帯が鳴った。

「わかった、携帯の電源は残っているか。近くに行ったら電話するよ。」

「C君が山で怪我して動けないとの連絡です。これから消防署と警察に連絡して救助をお願いして、僕も助けに行きます。」

「それは大変ですね。私がお手伝いしては足手まといになるでしょうから、ここに居ます。

もしかして呪われたかもしれないので、安全のために私のお守りをお持ちください。」

 

 C君が遭難した場所にやっと到着した。

そこは10日まえの深夜に不思議な音を聞いた場所だ。

「おーいC君どこだ。助けに来たぞ、聞こえていたら電話をしてくれ。」

 と叫んだ。

携帯が鳴った。

「山神山の方だよ。」

しばらくして救助隊が到着した。

 数人の救助員がザイルを使って急斜面の尾根を下り、C君を背負って登って来た。

 足を骨折したようで、添え木と包帯でぐるぐる巻きにされていた。

「こんな場所で谷に落ちるなんてC君らしくないな。」

「そうなんだよ。先日の場所に到着したとたん。足を誰かに掴まれて谷側に引き込まれたようなんだよ。」

 

 C君は救助隊が用意した担架で麓まで運ばれ、A君と同じ病院に入院することになりました。そしてC君も骨折で山登りを諦めたようです。

 

そしてB君は・・・

悪霊退散



by;colow.82